森の木を全部切ることを「皆伐」と呼びます。
当然のことですが、皆伐後は森が無くなります。
そこで、弊社では森を再生するため、皆伐跡地にスギやヒノキを植える以外にも、広葉樹を植えたり、天然更新を図ったりしていますが、いずれにしても、鹿よけの「防護柵」は必須です。
防護柵の目的は、もちろん苗木を鹿に食べられないようにするためですが、それ以上に大切なのが「藪」の形成です。
写真は防護柵の外側(手前)と内側(奥)の状況です。
全然違いますよね。
防護柵の内側はススキやキイチゴが茂る藪となっていますが、外側はちょろっと草木が生えるだけで地面が見えてしまっています。
藪って大切ですよ。
藪が出来ないとどうなるか?
こうなります。
ヤバいです。
雨で表土が侵食されて崩壊が始まっています。
この場所は5年前の皆伐跡地で、当時は地形的に防護柵が設置できなかったため、代わりに苗木を「筒網」で保護して植えていますが、その結果がこうです。
筒網では苗木は保護できても、周囲の土壌は保護できないということです。
もうこの崩壊は行くところまで行くかもしれません。
絶望的ですが、諦めませんよ。
森を壊しておいて「仕方がない。」で終わらせるのはただの怠慢です。
そんな林業は嫌いです。
表土が残っている限り苗を植え続けてやります。