当社ではこの時期にスギとヒノキの「枝打ち」を行います。
枝打ちとは、幹から伸びる枝を取り除くことです。
枝打ちをすることによって、将来、節のない良質な木ができあがります。
作業自体は簡単ですが、実際に枝打ちを行うと、これがまた奥が深いもので…。
例えば、
そもそも、枝を打ったあとの幹の傷はやがて樹皮が埋めていきますが、その源は葉っぱの光合成によって得られた「糖分」です。
なので、枝(葉)を打ちすぎると、傷穴が埋まるのに時間が掛かります。
時間が掛かれば、むき出しの材に菌が入って幹が腐るかもしれません。
腐っては元も子もありません。
毎年少しずつ枝打ちすれば理想ですが、そんなの面倒くさいので、なるべく一回で済むギリギリを探ります。
更には、枝打ちで憂慮する点として
・枝を根元から打ちすぎると、幹が腐るかもしれません。
・逆に枝を浅く打っても腐るかもしれません。
・打った枝が太すぎても、塞ぐ穴がデカすぎて幹が腐るかもしれません。
→じゃあ、既に枝が太い場合はどうしよう…。
→そもそも太い枝を作らなければいいじゃん。
→ならば太い枝を作らないにはどうしよう…。
ああっ、木の先っちょが折れている!
→この木をどうしてくれようか。
など、他にも考えることが盛りだくさん。
悶々とした時間を過ごせるので、自分を見つめ直すのには最適かと。