夏山のヤマユリ

 柵で囲った森の更新地にヤマユリが咲いていました。

 5年前に、ここのヒノキを伐採した時には生えていなかったので、その後、種から成長して今の開花に至るのでしょう。

 ササユリやテッポウユリは良く見ますが、野生のヤマユリをここらで見るのは初めてです。

 麓の集落ではヤマユリを「ハゼユリ」と称し、シカやサルの食害から守られた場所で保護されてはいますが、どうもそういう個体は趣に欠けます。

 保護しなければシカに食われて消滅してしまうのは分かりますよ。

 でもなんというか、有難さが無いというか、保護された感が弱々しいというか…。

 花を囲って「観賞物」になった時点で野生に生きる健気さを失っています。

 やっぱりヤマユリは、夏の炎天下で、斜面の藪から力強くドカッと咲いて欲しいものです。

 ドカッとね。

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